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質問159  付加疑問文の極性一致・不一致に関して質問です。一般に学校で習う付加疑問形成規則では、陳述節に対して肯定・否定の極性が異なる付加節が付加されますよね。論文を読んでいるうちにその極性が一致する付加疑問文に出くわしてしまいました。そこにはその文が「当てこすり・皮肉を表す表現」「陳述節が話者自身の意見を主張していない場合」であると記してあったのですが、その分析は正しいのでしょうか。またそれ以外の解釈の可能性はあるのでしょうか。
「極性が一致する付加疑問文」について、陳述節が肯定であるときに付加節が肯定で用いられます。これは決して不自然な英語ではありません。要するに、話者が自分で言ったことを何らかの理由(=感情)で繰り返して発話しているだけのことなのです。

話者にある感情とは、「当てこすり・皮肉」かもしれませんし、「陳述節が話者自身の意見を主張していない」のかもしれません。正しい分析です。概して言えることは、
  1. 話題への関心を示すとき
  2. 驚きを示すとき
  3. 不安を示すとき
  4. その他、何らかの感情を示すとき
といってよいのではないでしょうか。どの感情で発話しているかは、発話時における話者の音調(=tone)により変わってくるといってよいでしょう。ただし、音調とは、音の高さ(=pitch)、音の強さ(=strengthquality)、音の大きさ(=loudness)、音の速さ(=relative speed)、音の流れ(=contours, intonation)などを総合して考察する総称です。

例えば、「それでこれから息子さんのところに行かれるのですか?」と言いたいとき、これを、
 You are going to go talk to your son, are you?
といったとします。発話時における状況(=context)と音調(=tone)により話者の感情は異なるといってよいでしょう。

また、英文を目にしただけでその感情が明白な場合もあります。例えば、
 Your son is getting married, is he? How nice?
という文章を発話する話者の感情は明白です。そのため、その感情が明確に表われる音調の発話でなければなりません。

「刺身は大丈夫ですか」
 You can eat raw fish, can you?
についての感情も場合によっては明白かもしれません。音調も含めこの種の付加疑問文を考察されると、この付加疑問文の持つ意味がますます深まるのではないかとも考えています。

なお、ついでではございますが、場合によっては、陳述節とは全く異なる付加節をつけて発話することもございます。例えば、
 You are going to go talk to your son, is that it?
これもこの種の付加疑問文であると考えています。

では、また何かございましたらお便りください。楽しみにお待ち申し上げております。ご質問ありがとうございました。
(西田)
事務局よりちょっと一言
いろいろなご質問を e-mail でお寄せいただきありがとうございます。
学院長は毎日、たくさんの授業を受け持っておりますので、なかなか皆さまのご質問すべてに即お答えする時間がございません。
少しずつではありますが、このコーナーをおかりして回答させていただきますのでご了承ください。
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(日高)